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秋山真之、辞世の句

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  • Posted by: sakanouenokumo
  • 2005年11月22日 23:59
  • 秋山真之

「不生不滅明けて鴉(からす)の三羽かな」

坂の上の雲〈8〉真之は大正六年中将に昇進したが、すでに健康をそこなっていたためそのまま待命になり、その三ヶ月後に死んだ。かれはたまたま小田原の知人の別荘に泊めてもらっているときに慢性腹膜炎が悪化し、二月四日未明、吐血して臨終をむかえた。臨終のとき枕頭にあつまっていたひとびとに、
「みなさんいろいろお世話になりました。これから独りでゆきますから」
といった。それが最期のことばだった。

坂の上の雲』(雨の坂)より

1918年(大正7年)2月4日午前3時ごろ、秋山真之は枕頭に集まった見舞客たちに向かい、

「みなさん、いろいろお世話になりました。これからひとりでゆきかすから」

と挨拶します。

それから、

「これは辞世というほどのものじゃないが」

と、つぶやき、

「不生不滅明けて鴉(からす)の三羽かな」

と、口ずさんだと云います。

しばらくして、秋山真之は朝日が昇る頃に息をひきとりました。

不生不滅とは“生ずるのでもなく、滅するのでもない”という「空」の意味というのはわかるのですが、勉強不足の私にはこの句の全体の意味するところが正直わかりません。

どなたかご存知の方いらっしゃいませんでしょうか。よろしければご教授願います。

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Comments:1

矢口 雅義 2008年3月 7日 22:11

明けて鴉の…のくだりは落語「明烏」のことではないでしょうか?
その昔,約束事を交わす際に「起請文」を取り交わしたといいます。その誓いを破ると熊野権現の守り神である烏が三羽死ぬといわれていました。その後,起請文は吉原の花魁となじみの客との間で交わされるようになります。その頃の都々逸に,「熊野の烏を全部殺して,主と朝寝がしてみたい」というものがありました。当時は起請文も花魁が客を誘う手段に過ぎず,たわいもない紙切れに成り下がっていました。起請文を乱発する花魁に迫る客に,「烏を殺して朝寝がしたいのさ」と,開き直るのです。粋で遊び心のあった真之さんですから,そのことをいっているのではないでしょうか。“生ずるのでもなく、滅するのでもない”空なるのは世の常。誓いや人の生き様も死んでしまえばたわいもない起請文みたいなものだ。と…

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