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正岡子規も夢中にさせた坪内逍遥

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坪内逍遥少年時代の住居址

 子規はその後大学予備門の生活のなかで、かれがもっとも熱中している文学のことに関しては、東京専門学校坪内逍遥から多くの影響をうけた。
「逍遥の『当世書生気質』をよんだのは東京へ出て早々じゃったが、おおげさにいえば読みおわったあとは気が立ってねむれなんだ」
「そのあと、『妹と背かゞみ』が出たときは、これは書生気質以上じゃと思うた」
(『坂の上の雲』一巻「ほととぎす」より)

坪内逍遥は岐阜県の生まれですが、1869年(明治2年)に尾張藩に仕えた父平之進の到仕後に名古屋に引越し、1876年(明治9年)の18歳までここで過ごします。その後逍遥は、寺子屋、県立洋学校、官立愛知外国を経て、県の選抜生となり東京の開成学校(東京大学の前身)に進学し上京します。

名古屋で新しい教育を身につけたエリート逍遥ですが、実はその間、芝居を見たり、通学途中にあった貸本屋「大惣」の雑書を立ち読みしたりして、後年の素養を身につけるのに一所懸命でした。

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