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東郷平八郎元帥、天寿を全うする

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東郷平八郎
東郷平八郎

写真は、1933年(昭和8年)5月27日の第28回日本海海戦記念祝賀会に出席した東郷平八郎元帥の記念写真です。東郷元帥は祝賀会には唯の一度も欠席をしたことがありませんでした。

しかしながら、翌年の1934年(昭和9年)5月27日の第29回日本海海戦記念祝賀会には病気を理由に、はじめて欠席します。そして、その日の夕刻に、海軍省より下記の発表がラジオにて全国放送されました。

東郷元帥には昨年夏頃より発病、秋期に至り時々咽喉部に異物感及び軽痛あり、其の後一進一退の状況にて、咽喉癌の診断の下に放射線療法その他の治療を施しつつあるも、老体に加ふるにその間時々宿痾たる膀胱結石、坐骨神経痛を起し、又気管支炎等を併発せるを以て衰弱加はり、昨今心痛すべき状態にあり。

東郷元帥の病気は、昨年の12月25日に東京帝国大増田教授によって喉頭癌と診断されたが、手術が不可能の状態であったために、ラジウム療法による治療を東郷の承認を得て、1月8日を第一回として、東大医学部放射線科主任中泉助教授、海軍軍医学校レントゲン科教官軍医中佐横倉誠次郎博士は、加藤主治医立会の上、毎日これを実施していました。(治療回数59回、ラジウム線量63,000ミリグラム)

しかし3月以降には液体すら咽喉を通らなくなったので、ブドウ糖液の皮下注射か、滋養灌腸かによって、東郷元帥の栄養を維持することに努めていました。

これを受けてか、5月29日に宮内省より発表が出ます。

 依勲功特陞授侯爵 正二位大勲位功一級伯爵 東郷平八郎

東郷元帥は侯爵恩命を賜ります。この時ばかりは東郷元帥も病床ながらも姿勢を正して、恩命を畏み拝受し、感涙したと云われます。しかしながら、5月30日の午前7時に遂にその天寿をおえることになりました。享年88歳でした。

東郷元帥の葬式は国葬ということに決まります。

故元帥海軍大将従一位大勲位功一級侯爵 東郷平八郎

特ニ国葬を賜フ

  御 命  御 ?

    昭和九年五月三十日   内閣総理大臣子爵 斉藤実 副署

そして、6月5日に国葬は執り行われました。

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