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夏目漱石、「博士号」を返上する

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夏目漱石
夏目漱石

明治文壇の大巨匠・夏目漱石が、博士号を返上したというのが、1911年(明治44年)2月21日でした。

当時漱石は、修善寺の病院に入って加療中で、あと数日で退院というこの日、文部省に対して書面を以て文学博士の学位返上を申し送りました。

文部省としては、彼の文学上の功績に対し、特に文学博士を授与したのに、意外にも本人が辞退したのですから、全く前例のないこととして、省内でも問題となりました。一旦授与した学位を取消すわけにもいかず、時の専門学務局長長福原鐐二郎は、4月11日に、更に学位受納を勧めますが、漱石は遂に固く辞して受けなかったのでした。

余談になりますが、夏目漱石の「漱石」という号は、中国の故事「漱石、枕流」から取ったものです。

晋の学者孫楚が俗世を離れて山林中に住もうとした。ある時、知人の王済に向って「石に枕し、流れに漱ぐ」と言うべきところを、間違って「石に漱ぎ、流れに枕す」と言ってしまった。王済はこれを聞いて、「流れは枕とすることができず、石で口をすすぐことはできない」と言うと、楚は、「流れを枕にするというのは、俗世のくだらないことを聞いたときに耳を洗うためであり、石に漱ぐというのは、歯を磨くためである」と答えた。

この故事は、負け惜しみが強く、自分の間違いを間違いと言わず、こじつけて正当化しようとすることを意味はしますが、漱石がちょうど博士号を辞退する弁明書の文中で

「現今の博士制度は、功少なくして弊害多きを信ずる」

と述べているのも、どこか漱石らしく、流石だと思います。

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