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北里柴三郎と緒方正規

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北里柴三郎と緒方正規

日本細菌学の一大恩人北里柴三郎博士が、ペスト病原菌発見に成功して、めでたく香港より帰朝したのが、1894年(明治27年)7月30日の事でした。

同年香港にペストが流行しているというので、日本政府は研究の為、特に北里博士を派遣したのでしたが、固より一身を献げての尊い使命に、同地ではフランスの医学者イェルサンと協力研究の結果、初めてペスト菌を発見します。その後、ペスト病原菌を北里菌と称することになります。

しかしながら、本日を命日とする細菌学者の緒方正規は、北里博士のペスト菌発見に飽き足らず、1896年(明治29年)、台湾に出張して同原菌の研究の立て直しを行い、その後で、ペスト菌の発見は北里博士と同時に研究したイェルサンの研究発表の方が正しいと唱えたのでした。

即ち、ペスト菌は北里菌ではなくイェルサン菌である。またネズミの伝染を始め、そのネズミに寄生した蚤が人間に伝染させたものだという学説を新たに発表したのでした。

兎にも角にも、その後間もなく1902年(明治35年)に、東京にペストが流行しますが、この二人の医学者の研究のお陰で、市民も大した脅威を感ぜず、小範囲の流行でこれを駆逐することができたのでした。

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