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東郷平八郎、敵将ロジェストウェンスキーを見舞う

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敵将ロジェストウェンスキーを佐世保病院に見舞うの図
「敵将ロジェストウェンスキー佐世保病院に見舞うの図」

1908年(明治38年)5月30日に佐世保に寄港した東郷司令長官は、6月3日に佐世保海軍病院にロジェストウェンスキー中将を見舞います。

東郷司令長官が静かに歩み寄ると、頭に包帯を巻いたロジェストウェンスキー中将はベッドの上に身を起こして敬意を表しました。

両司令官の面会は、まず東郷司令長官が、病院設備がいかに粗末であることを詫びることばで始まります。それから、同じ海軍軍人ととして、戦闘でのロジェストウェンスキーの勇気を褒め称えました。

東郷司令長官は、

「生命をとりとめられて何よりです。勝敗は兵家の常であって、必ずしも恥ずべきことではありません。要はたた祖国のために立派に戦って、その本分を尽したかどうかということです。私は今回の海戦で貴艦隊の将兵が、二日にわたって勇戦奮闘さえた実情を見て誠に感激しました。特に閣下が重傷を負われるまで、敢然としてその職務を尽くされたことに対し、心から敬意を表するとともに真にお気の毒に思います。当病院は捕虜収容所ではないので、いろいろご不自由もありましょうが、どうか自重自愛されて、一日も早く全快されることを祈ります。」

と丁重に見舞いの言葉を述べました。この誠意あふれる同情の言葉に、ロジェストウェンスキー中将は感激して、

「私は名誉ある閣下のご丁重な訪問を受けたこと光栄に思います。そして温情ある閣下のお言葉は傷の痛みのも忘れるほど嬉しく思います。誠に感極まって、何と申し上げてよいかわかりません。どうか私の胸中をお察しください。

と言って、深くうなだれた。東郷司令長官はさらに、

「粗末であるが閣下のために、病院船を一隻準備させておきます。少し快復されて、帰国を希望されるようになったら、いつでもご用命ください。閣下の部下の将兵の待遇は、東郷がお引き受けしますから、どうぞ安心してご加療ください。」

と申し出た。ロジェストウェンスキー中将は、

「かさねがさねのご厚意を深く感謝します。後日部下と一緒に帰らせてもらいましょう。私は閣下のような提督と戦って敗れたことを、少しも恥とは感じません。」

と答え、二人の提督は固く手を握って別れました。

東郷神社・東郷会発行「東郷平八郎伝」より

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